肺積は白色で鼻が大きく、成虫になると肺を覆い尽くすとされました。宿主は肌が色白に変化し、生臭い悪臭を好むようになると考えられていました。

基本情報

名前(読み方)肺積(はいしゃく)
別名(読み方)息賁(そくほん)
形状顔面型・岩石型
虫の居所– 幼虫:右の脇腹に生まれ、胸先に移動
– 成虫:肺

虫の特徴(外観・習性など)

  • 外観:白色。鼻が大きく嗅覚が鋭い
  • 成長段階: 肺を覆い尽くすと「積」と呼ばれる

虫の起こると(宿主への影響)

  • 肌色: 宿主の肌が色白に変化
  • 嗅覚: 強いにおいを嫌うが、生臭い悪臭は好む
  • 味覚: 辛い味を好む
  • 性格: 心が雲に覆われたように、悲観的で心配性になり涙もろくなる

虫の抑え方(対処法)

  • 鍼術: 柔軟で浅い鍼治療が良いとされた

その他

五行(ごぎょう)という考え方では、肺は「金(きん)」にあたり、色は白とされています。だから昔の人は、肺の病気でできるかたまり「肺積」も白いと考えていました。さらに肺は五つの臓器の中でも特に大事な場所にあるとされ、「華蓋(かがい)」という大きな笠にたとえられました。そのため、肺の病気のかたまりも体の上のほう、つまり胸のあたりにあると考えられていたのです。