腎積はイノシシに似て背が白く腹が赤い虫で、ヘソの下にすみ絶えず体内を動き回るとされました。この虫が宿ると宿主の顔や体は黒く変色し、口臭は腐ったようなにおいとなり、塩辛い味を好むようになると信じられていました。
基本情報
| 名前(読み方) | 腎積(じんしゃく) |
| 別名(読み方) | 賁豚(ほんとん) |
| 形状 | 獣型 |
| 虫の居所 | 腎臓:ヘソの下にいるが、絶えず上下に移動する |
虫の特徴(外観・習性など)
- 外観:イノシシに似ており、背は白く腹は赤い。
- 二本の長い赤いヒゲがあり、舌は長く、足と尾は短い。
- 行動:多数の白い虫を伴い、体内を活発に動き回る。
虫の起こると(宿主への影響)
- 肌色: 宿主の顔や体が黒く変色する
- 嗅覚: 口臭は腐敗臭がする
- 味覚: 塩辛いものを好む
- 状態:手首の動脈の拍動が触れにくく、「沈」の状態になる
虫の抑え方(対処法)
- 鍼術:複数の方法があるとされた
その他
五行(ごぎょう)という考え方では、ヘソより下の部分は「水」にあたり、方角でいえば北に属します。そこで昔の人は、この場所にいる虫も、水が流れるように自分の決まった場所から動き回るものだと考えていました。